2024年05月02日

ブラックジャック展について






こんにちは、あるいはこんばんは。
信州塩尻市・欅の森書道会、Web担当の宗風でございます。
本日もしばらくの間、お付き合いを願っておきますが…。

上條信山先生の常設展、コレクション展示も本年度第1期が始まりました松本市美術館。
現在の企画展は6月2日までの会期で、
「手塚治虫 ブラックジャック展」が催されております。

松本市美術館友の会の総会を前後して拝見しましたので、
ちょっとしたご報告をば、と。
「工芸の五月」が始まりまして、
松本の街全体がクラフティックな意気を増しております。
是非、この機会に様々なものを見て触れて感じて頂けたら…なんと言う所です。

ご存知、稀代の漫画家「手塚治虫」、不朽の名作と言う賛辞を受け取る名作を、
いくつも発表されている方ですよね。
その代表作のひとつ「ブラックジャック」を見たことがありますでしょうか。

ええ、ありますよね。知ってはいる。
それが自分でもあり、実は多くの方の現状ではないか…と存じます。

では、「ブラックジャックの漫画を読んだことがあるか、内容を覚えているか」と言うと、
どうでしょうか。自分としては、実はグッと減るのかも知れない。
そんな風に思います。
漫画「ブラックジャック」が連載されていたのは1970年代。
随分と古い。今回の展示には、手塚治虫先生の生原稿が多くありまして、
連載当初はスクリーントーンが使われておらず、途中からスクリーントーンが出て来ている。
そこにも時代の証が書き込まれている訳です。
有名だ、知ってはいる、何をして活躍したキャラクターか知っている、
「ブラックジャックによろしく」と言う漫画があってドラマにもなった…
しかして、その漫画を読んだ事がない。むしろ現代ならば図書館にあるくらいの、です。

では、この美術館の展示を見たとして分からないか。
意味がないのか…と言うと、とんでもない。そんなことはない。
自分の体験として、如何に感動したか、夢中になったか、
「ブラックジャックは、ピノコはそう言うキャラクターだったのか!」と、
真実を刮目して体験した感覚です。
実際に、3時間ちょっと滞在していました。休みなく作品を眺め続けてあっと言う間に。
疲れる事すらも忘れて拝見しました。

展示は、生原稿を1話フルセット用意されたものと、
テーマごとに1話から1ページの生原稿と数カットのパネルになったもの、
これが100点、100話以上はあるでしょう、それを眺めて行く。

ブラックジャックは「ゴルゴ13」みたいな無口で冷徹なキャラクターだけれど、
手術の腕だけは良い…訳では無かったし、
とてもとても人間臭い人だったし、
ピノコの存在もマスコット的な見地かと思ったら、全然違いました。
生い立ちからしても凄まじいものがある。

手塚治虫自身の医の道を進んだ時の葛藤もある。
今に通じる社会性もある。この時代と同じなんだと思う所、
その価値観では今には通じない、変わった所だ…と言うところ。

見て感じて考える。

そう言う展示でした。実に興味深い。
2回に分けてじっくり見る…が個人的にはオススメです。
2時間くらいを2セットかな。
3時間少し掛けた自分も全てを見尽くしてはいない訳で。

是非とも合わせて上條信山先生のコレクション展示も、
また草間彌生さんの展示も何度体験しても異空間に飛べますし。

「松本市美術館友の会」の関係では、
7月20日に昨年も欅の森書道会の皆さんには、
たいへんお世話になった書道のワークショップも開催されます。

美術館にまつわるところ、色々とございますので、是非とも是非とも。

そんなお知らせでした。
ワークショップ、模造紙に大きく字を書いて一緒に写真を撮ろう!みたいな企画でやってみたいと思っております。
またお知恵を拝借、ご相談などさせて頂くと思いますので、
よろしくお願い致します。

…と言う内容だと、書道教室のブログと言うより、
美術館の噺になってしまってはおりますが、
一環として…なんてところで、本日はここまで。
ちょうどお時間となってございまして。

ありがとうございました。

ありがとうございました。  

Posted by 欅の森書道会 at 13:28Comments(0)

2024年04月24日

4月22日、4月2回目の書道教室がありました。







つい先日まで春の訪れを感じて喜んでおりまして。
寒暖に差があるので、花を喜んではいても、
春暖かでうららかな日々とはならずにおりまして。
タンポポも咲いて春めいてきたかなぁ…などと思っておりましたら、
ご覧の通り、ふっくらとした綿帽子。
こうして気が付くと初夏の季節へと移って行くのかしら。
そんな季節柄いかがお過ごしでしょうか。

こんにちは、あるいはこんばんは。
塩尻市・欅の森書道会、本日もWeb担当の宗風と、
しばらくの間ではございますが、お付き合いくださいませ。

さて。
早速ではありますが、次回の書道教室についてお知らせです。
次回は5月13日となっております。
競書の提出日であり、また昇段昇級試験に挑まれる方には、
その締め切りの日となります。
連休に入ることで、普段の2週間の期間より1週長くありますので、
チャンスなんじゃないかしら、と思います。
試験が掛かる方、私自身もですけれど、
レベルアップに勤しみましょう!

この春と言うものは、花見でお浮かれの世情が常、
明るいニュースがあるものですが、
それと同時に、何かと新年度らしい忙しさのあるものですねぇ。

そう、普段ですと書道教室の翌日には、
こうしてお目見えするブログですけれども、
日付が進んでしまったのは、そんな所に事情がありまして。

根多としては、

基本課題の「吾不知其名」、老子の中にある一節の言葉の解説、

松本市美術館友の会の総会、

松本市美術館、現在の企画展及び上條信山先生のコレクション展の更新、

木の板に墨で書くこと…など、あるんです。

書きたい内容はあるんです。あるんですけれども、
書く時間が少し足りない…と言う所で、
何と、こうしてご挨拶しただけで、本日はお暇しようと思っております。
申し訳ない。
近いうちに、それぞれの更新を入れて行けたらと思いますので、
どうか、またこのブログを覗いてやってくださいませ。

必ずや、また次回。

すみません、よろしくお願い致します!  

Posted by 欅の森書道会 at 20:26Comments(0)教室の風景

2024年04月15日

「書象」5月号、届きました!



こんにちは、あるいはこんばんは。

信州塩尻市、欅の森書道会、Web担当の宗風です。

競書誌「書象」2024年5月号、いつもの場所に届いております!是非、お取りくださいませ!

今回は研究課題、6文字版に樋口玄山先生のお手本が登場しております。素晴らしい切れ味。カッコイイです!
是非とも取り組みましょうー!

以上、手短ですが、ご連絡です!  

Posted by 欅の森書道会 at 21:57Comments(0)「書象」より

2024年04月09日

4月8日は書道教室の日でした+「李白一斗詩百篇」





こんにちは、あるいはこんばんは。
信州塩尻市、欅の森書道会、Web担当の宗風です。
昨晩は雨の中、書道教室へお集まり頂き、
お疲れさまでございました。
書象展への作品制作がひと段落し、
今度は、昇段昇級試験を控える皆さんには、
再び今月から課題が対象になったりも致しますが、
往々にして、春も訪れ、少しのんびりとした所ではないでしょうか。

ただ、かたや季節の変わり目で体調不良も多く伺う時期であります。
桜は咲けども花粉もまだまだ旺盛で。

何とか元気に過ごしてみせたい、そうしたい…
…なんと言う、そんな中で本日もしばらくの時間、
お付き合いの程を願っておきますが…。

さて。

今後の予定をまずご確認とさせて下さいませ。

次回の書道教室は4月22日となっております
競書の到来は4月15日ですね。

次いで5月13日、27日、

6月3日、6月17日まで発表となっております。

6月17日は欅の森書道会の総会が予定されております。
スケジュールにチェック、お願い致します。




昨晩、簡単なフライヤーを書いてみたのですが、
お世話になることが多い松本市美術館についてのお知らせです。




「手塚治虫 ブラックジャック展」

新しい企画展のお知らせになります。

今週末4月13日から6月2日まで、松本市美術館にて。
毎週月曜日は休館日。
4月29日、5月6日は開館、5月7日は閉館となっております。

松本市美術館友の会の会員になっておりますと招待券が3000円の年会費に対して、
5枚プレゼントされますから、今回なら1回1300円が5回分無料になるとは、なんたるお得。



友の会の会員に多く参画して頂いておりますけれども、
こちらも良ければ是非とも、です。




2024年5月号、競書誌「書象」の隷書課題は「李白一斗詩百篇」です。

樋口玄山先生からお手本を頂戴したので知ることが出来ました。
杜甫の「飲中八仙歌」と言う有名な…検索すると、
いくらでも出て来るくらい有名な詩からの課題です。

意味や全文はお調べになると直ぐ分かるので…
「李白は一斗を飲むと詩が百篇できてしまう」と言う様な意味なので、
少し、目線を変えてお喋りさせて頂きたいと存じます。

お酒飲みの多い我らが「欅の森書道会」であります。
かく言う私、宗風もお酒のご縁あって辿り着きました。
この「飲中八仙歌」はお酒飲みの「酒の体」を詠ったものですね。
8人のお酒を飲んだ様相を伝えている、と。
ですので、日本酒愛好の徒であると、どこかしらで出会うものです。

例えば、熊本県にあります現在は旧校舎で醸造されている「美少年」と言う銘柄は、
他の一節になりますが、「宗之瀟洒美少年」から取っているのだそうです。

富山県の「立山」の特別純米酒「酒中仙」のラベルには、この詩が書かれています。

島根県松江市には、まさに「李白」を醸す「李白酒造」があったりします。

欅の森書道会の黒板には玄山先生が揮毫されたと思われる半紙があり、
お手本の「斗」について書いてありました。
なるほど「升」ではないんですね。形がどうにも「升」に似ている…と思って、
「一斗(18リットル)」でなく「一升(1.8リットル)」とは、随分少ない…と感じましたが、
以前、玄山先生に教えて頂いた「書法字典」を紐解きますと、
隷書の「斗」の中に同様の形を確認できました。

汉 · 石门颂 查看原贴

清 · 何绍基 · 临石门颂

钱松

…フォント正しく表示されるかしら…。
それぞれに似た形となっております。
ご確認くださいませ。

さて、本日はここまで。
書の道、励んで行きましょう。

ありがとうございました。

ありがとうございました。  

Posted by 欅の森書道会 at 21:23Comments(0)教室の予定言葉の解説

2024年03月26日

3月25日、欅の森書道会の教室の日でした。






こんにちは、あるいはこんばんは。
信州塩尻市・欅の森書道会、
本日もWeb担当の宗風でお付き合いを願っておきます。

皆様、昨晩はお疲れさまでした。
殊更、本当にお疲れさまでした。
1年に1回、書象展への作品制作、大団円と納まりましたでしょうか。

私、宗風もこれまでずっと最終週に書いた作品は、
どうにも力が入り過ぎてしまって選ばれず、
前回の作品になり、
「ああ、その後に頑張った分が報われなかった」
…と思うのですが、
今回は前日に書いたものを玄山先生が選んでくださって、
報われた思いでありました。

ここでひとつの区切りではありますが、
まだまだ書の道は長く続いて行きますので、
また励んで行きたいと存じます。

さて、先々のお話。次回以降の欅の森書道会の教室の日、
以下の様に黒板に書き記されておりました。

4月8日、22日

5月13日、5月27日、

6月3日、6月17日

日付だけ拝見しますと、
5月27日と6月3日に間が少なく、
6月17日にも競書の〆切りとなるのでしょうか。
どうでしょう。

また例年ですと、
6月に欅の森書道会の総会があった様に記憶しております。

また昇給級昇段試験が4月号、5月号に掛かると思いますから、
5月13日が昇級昇段試験の締め切りになると思われます。

不確定な部分も多いですが追ってご連絡できると思います。



ちょっとした文字のメモを。


後半組の皆さんは先生の添削中に「寓」の意味についての質問がありました。
ちょうど前回のブログで取り上げておりました内容となります。
是非ともご一読くださいませ。

また「舂」と言う字も話題に上がりました。「春」ではありません。
「日」が「臼」になっている字です。初めて拝見しました。

「舂く」と読む漢字で「うすずく」だそうです。
夕日が山に入っていく様子、また穀物を臼に入れ、杵などで搗く意味もあるのだとか。
こうして書道を学び、それなりに多くの字に触れていますが、
まだまだ知らない事は多く、一生の学びになるのだなぁ、と思います。

…と言った所で、本日はここまで。
ちょうどお時間となっておりまして。

それではまた次回、お目に掛かります。
宗風でした。

ありがとうございました。

ありがとうございました。  

Posted by 欅の森書道会 at 21:47Comments(0)教室の予定教室の風景

2024年03月21日

「人生忽として寓のごとし」、基本課題の言葉から。






こんにちは、あるいはこんばんは。
信州塩尻市・欅の森書道会、
本日もWeb担当宗風がお喋りさせて頂きます。
どうぞ、終いまでのお付き合いを願っておきますが…。

さて。
毎週町内会やら何やらと新年度準備って言うものなんですかねぇ。
至極忙しい。これはこれまでで一番だ!
…と毎年のようにのたまう。そんな季節になって参りましたねぇ。
書象展への作品制作も進んでおられますでしょうか。
何かと慌ただしくって、それなりに、しかしまだ出来るだろう…と言った段階です。
こもって書き続けたいとは思うけれど、
なかなか時間が取れない…なんて所がどなた様もそう大きくは変わらないんじゃねぇか…
…なんてことを思ったりも致しますが。

併せて、もちろん月例の競書課題もございますしね。
忙しい、けれど励めばきっと身になるし、
得ようと思ったものも、より手が届く行き渡る…なんてンで、
相場はそう言うものとお定まりでございます。
どちらもより良い方向を願って噺の方に入って行きたいと思いますが…。




「人生忽若寓」

人生忽として寓のごとし。

競書誌「書象」2024年4月号の基本課題となっております。
こちらは曹植の「浮萍篇(ふひょうへん)」からの一句。
「浮萍篇」からは「和樂如瑟琴」が2020年9月頃の課題にも採用されておりました。

少し長い詩ですので、一部分だけ原文をまずお出し致します。

日月不恒處
人生忽若寓
悲風來入懐
涙下如垂露

…と言うところ、書き下し文に致しますとこちら。

日月恒には處(お)らず
人生忽(こつ)として寓するがごとし
悲風来りて懐に入り
涙下ること垂露(すいろ)の如し

楽しい詩ではありませんね。嘆き悲しむ詩句が並びます。

日、月は恒=常にはおらず、つまり常に時間は進んで行くと言い、
“人の生は忽として寓のごとし”で、
悲しい思いが胸中に入り込み、涙が止まらないよ…と言った意味になります。

忽とは、にわか、突然の、急で短い変化を言います。
寓は「グウ」と読んで差し支えありませんが「かりずまい=仮住まい」とも読む様で、
仮のもの、例えば…そんな様な意味があるのだそうです。
「若」は「如」に等しく、「ごとく、ごとし」の意味ですね。

「人生、忽として寓するがごとし」は、

人の一生とは、ほんのわずかな、かりそめのものの様である。
長い歴史、地球の誕生、その中ではほんのわずかな儚いもの、小さなものである。

全体として、
「死に至る時間の推移が速やかであることを嘆く」詩になっているそうで、
自分が思う死への感情は大きく重大なものなのに、
それは大きな流れの中では、些事でしかないのだ、と。

これ蘇軾の「駆車上東門」の中にある、
「人生忽如寄」と比較した論文をこの調査中に拝見したのですが、
筆者殿曰く、「寄」も「寓」も同じ義に解して良いが、
しかし、蘇軾においては悲哀を伴って死に至る時間の推移を嘆いている訳ではない、のだそうです。
仏教的なまた死生観そのものに寄るのでしょうけれど、
死への恐怖がある時に、
人の生の大きさ如何によっては、
「どうせ死ぬんだ、気にしない。小さなことさ」とも直したり出来るのかしら。
どんなものでも表裏一体と申しますから、
そう言うこともあるのかしら…なんて言う所であります。

昔から偉い方々が残してくれた諺に、
「喉元過ぎれば…」とある様に、冬が終わり春が訪れる様に、
雨がいつかは上がる様に、こうしたメランコリックな心情も変わるとは思うのですが。
喜びもまた寓であり、悲しみも寓であり。
そうしたものが連なって行って形を成して人生だと思いますが、
それは本人から見たものであって、
どなた様も、他人様の生、それが連なって社会、続いて行って時代…
その中から見れば儚いものではありましょう。
「くよくよする前に進んじゃおうぜ☆」なんて無情緒に考えたりもしてしまいますけれども。

書と共に様々な詩人の思いに触れる事が出来る訳でございまして、
何か、読んでくださった方の心に触れるものがあれば幸いでございます。

「人生、忽として寓のごとし」、

解説の一席、ここでお開きとさせて頂きます。

それでは次回、また3月25日にお会い致しましょう。
宗風でした。

ありがとうございました。

ありがとうございました。
  

Posted by 欅の森書道会 at 20:08Comments(0)教室の予定言葉の解説

2024年03月17日

競書誌「書象」2024年4月号、届いております!



連絡、遅くなってしまいました!
すみません。

表題の通り、「書象」の最新号、届いております!  

Posted by 欅の森書道会 at 10:19Comments(0)

2024年03月12日

3月1回目の欅の森書道会、教室の日。連絡事項など。



こんにちは、あるいはこんばんは。
信州塩尻市・欅の森書道会です。
本日もWeb担当宗風がお喋りさせて頂きます。
どうぞお開きまで、お付き合いの程を願っておきますが…。

さて、昨晩の欅の森書道会、書道教室3月1回目、
会員の皆々様、お疲れさまでした。
暦の上では、そろそろ春めいても良いかなぁ…と存じまして、
実際に暖かな日も無いこともない、
でもどうでしょう、寒さはまだヒシヒシと。
時たま、お洒落に敏感なご婦人方ですと、
スーパーなどに立ち寄った際に、随分と肩を震わせて、
凍えながら日々の買い物をしておられる…
…なんて姿を拝見致しますですねぇ。
そんな所もまた晩冬の、春先の、
再び季節の変わり目がやって来ている…なんて所でしょうか。
そして、今日は大雪でしたし。もう何が何だか分からなくなりますね。

さて、先々の予定が出ておりましたので、
まずはご連絡と致します。

次回、欅の森書道会、3月2回目は、
3月25日となっております。
書象展の作品制作、締め切りです。
落款印をお持ちになるのを、是非お忘れになりませんよう、
よろしくお願い申し上げます。

そして、今後の予定となりますが、
書象展の6月の開催日などが、まだ本決まりではないんだそうで、
とりあえずの4月、5月分として。

4月8日、22日

5月13日、27日

以上となっております。
どちらも月初が競書の提出日となります。



書展など催し物の情報です。

3月17日から、欅の森書道会の先輩方も出品し、受賞などされている、
「第48回謙信書道展」が東京都美術館、池袋サンシャインシティワールドで開催されます。

第1会場の東京都美術館では、
2024年3月17日から3月23日(休館日:3月18日)となっております。

第2会場の池袋サンシャインシティワールド・インポートマートビル4階では、
2024年3月16日から3月22日まで。

共に入場は無料です。


続きまして、
3月23日、24日、
同じ塩尻市、同じ書象会の「笠原学園・泰山門書道展」が
市役所お隣の笠原学園にて催されるそうです。

松本市美術館では、3月24日までの企画展「須藤康花展」の後、
4月13日から企画展「手塚治虫 ブラック・ジャック展」が、
4月13日から6月2日までとなっております。

美術館の展示に関わるページを拝見しておりましたら、こんな情報も。

第42回信州書象展:2024年11月29日(金) 〜 2024年12月1日(日)

随分先の内容ではありますが、10月に欅の森書道展があったかと…。
要チェックの内容ではないでしょうか。
作品制作を行うとするならば、重なるのかなぁ、と。


何はともあれ、以上、展覧会の情報でした。




競書誌「書象」2024年4月号の条幅課題、
「山深月抱雲」のお手本、昨晩に玄山先生よりお預かり致しました。
調べてみると、この一節が含まれる漢詩が、
現状、見つけることが出来ておりません。
「山深し、月、雲を抱く」と書き下し文ならば、こんな形でしょうか。

黒板には玄山先生からのポイントが書かれており、
「抱」は、「己」ではなく「巳」に近い形状を取っている様にお見受けしました。
またお手本と照らし合わせて見て下さいませ。
その部分の写真データもスマホで撮影してありますので、
メールを受けることが出来る方ならば、対応できます。
ご入用ならば、宗風までSMSなどでお声がけ下さいませ。



もうひとつ、ご連絡です。
欅の森書道会の会員も多く参画しております、

(そして会員は現在も募集中です!!)

松本市美術館友の会、来年度の副理事に御子柴英遠さんが選出されたそうです。
大役です。大役ですが、日頃のご活躍を思えば適任とも思います。

私、宗風も理事の末席の末席におりますので、サポート出来たら…と言うところ、
昨年1年で拝見しますと、かなり大変だと思うんですね…副理事。
書道のセミナーなど、書道関連のイベントが強くなるかも、です。
欅の森書道会の皆さんにもご協力を仰ぐことも増えるかも?
どうでしょう。
ともあれ、その際にはどうぞよろしくお願い致します。


…と、言うところで、
様々なお知らせとなりました。
どうでしょう、漢詩の世界をもって見ても…
つまりは1500年以上前の世界であっても、
静かな冬、動き始める春と言う季節の変わり目は、
変わり目なのに、変わりがないようでございます。

書象展に向けて、またもうひと踏ん張り。
頑張って行きましょう。

それでは、本日はここまで。お開きとさせて頂きます。

ありがとうございました。

ありがとうございました。
  

Posted by 欅の森書道会 at 21:39Comments(0)教室の予定教室の風景

2024年03月08日

正岡子規の漢詩「春晨」を読む。






こんにちは、あるいはこんばんは。
信州塩尻市・欅の森書道会、Web担当の宗風です。
こう、案外まだまだ3月に入ってからも雪があって、
春まだ遠からじの信州ですけれど、
そうですよねぇ、実際に「サクラサク」と言う名文句も、
お江戸、東京とは1か月ほどは違っていて、
卒業式に桜ではなくて、入学式…
もっと昔だと4月中旬が満開だったんじゃないでしょうか。
温暖化と言うヤツと思しきものがあって、
段々と早まっているのではないか…と言うところですが。

さて。
本日は、ちょっとだけ個人的な悩み相談に応じて頂きたい。
読んで頂きたいなぁ、と存じます。

現代と言うものは、スマホでもってインターネットの大海原を検索したらば、
たいていの事は分かる様になっております。
確定申告だって、スマホでe-taxでちょちょいの時代なんです。そうなんです。

そう思っていたのに、どうにも答えが出なくていけない。
そんな話題で、本日はお付き合いを願っておきますが…。




表題の通り。
俳人「正岡子規」、彼の作品は俳句だけではありません。
漢詩も残っておりまして。
日々、書道の根多として漢詩を探している中で、
日本の漢詩も知る様になりまして、そちらで出会った春の詩がございます。

「春晨」と言う題。「晨」は朝や夜明けを意味しますね。
何か参考になる文献に行き当たれば良かったのですが、
見つからずにおりまして、かろうじて書き下し文のみ。
こうしてお喋りするにあたり、
その書き下し文にあった違和感を個人的に直したりなんてしながら、
それこそ学びの世界と言うコトでございまして。
まずは一読、ご覧くださいませ。

「春晨」 正岡子規

春晨清如濯    春晨 清きこと 濯うが如く
晴日照自東    晴日 東を自ずから照らす

爨炊煙細細    爨炊 煙 細細として (爨炊=さんすい、ご飯を炊くこと)
出窓散薇風    窓を出でて 薇、風に散ず(薇=ぜんまい)

黄鳥鳴古木    黄鳥 古木に鳴く(黄鳥=コウライウグイス)
飛入荊棘叢    飛びて荊棘の叢に入る(荊棘=けいきょく、いばら、またそれらが生えた道)、叢=くさむら

淡雲翳残月    残月、淡雲に翳り(淡雲=うすくたなびく雲、翳=かげ、かげる、かざす)
影落空庭中    影は落つ 空庭の中(空庭=人のいない庭)

萬物得自然    萬物、自然に得る
吾生明日終    吾が生、明日終らん

苟不為利縛    苟も利の為に縛られずんば (縛られなければ)
便能與天通    便ち能く天と通ぜん (便ち=すなわち、すぐに、能く=よく、十分に)

在世豈不勤    世に在りて豈に勤めざらんや (豈=あに、どうして)(勤めようとしないのか、勤めるだろう)
読書味無窮    書を読み、味窮り無し (窮り=きわまり)


春の夜明けは、なんて清々しいのだろう
よく晴れて、太陽が東方を光で包む

飯炊きの湯気は細々と上がっている
風に揺れ、ぜんまいが風に散って行く

ウグイスは古木で囀り、
後、飛んで茨の叢へ入って行った。

残月に薄く雲がかかり、
誰もいない庭に影が落ちていた。

どんなものも自然と迎えるのだ。
私の人生は、明日にはもう終わってしまうかも知れない。

筍も、商いの為に縛られたりしなければ、
瞬く間に育って、天をつく程の背丈になっただろうに。
この世に生を受け、どうして“らしく”生きられないのか。
書を読み耽りながら食べてみるが、ホント旨いな。これ。



…と言う様に訳してみたものの。
これで良いのか、どうなんだろう…と言う相談をお願いしたいのです。

特に最後の一文、それまでの流れ。
春の景色が浮かびます。昼、夜と。
そうして自分の命が終わる様な…一言で表すならば、
絶望の言葉に感じる部分があった上で、
それこそ生の無情を嘆くような中で、
最後の最後に、味限り無しと言う事は、
成長できずに刈り取られるタケノコ君を成長前に食べたと言うことでは?
この詩の答えは何処にあるのでしょうか…。
通りすがりの細君に聞いてみますと、「書の味わいが増すと言う事では?」とのこと。
いやしかし、そうなると筍が利のために縛られることと繋がらないのでは…?
ともあれ、どちらも個人的な解釈ですので。むしろ、正解がお分かりになりましたら、是非ご教示くださいませ。

こうして向き合うとどこか春が待ち遠しいような気持ちに花が咲くように感じます。
もし良ければ、これも揮毫なさってみても良いかも知れません。

正岡子規の漢詩のご案内でした。

本日は簡単に、ここまでとさせて頂きます。

次回、欅の森書道会は3月11日、競書の締め切り日でありまして、
次いで25日、書象展の締め切り前の最後の1回となります。
どうぞ皆様、書の道に励まれますよう、ご健勝をお祈りしつつ。
それではまた。

ありがとうございました。

ありがとうございました。  

Posted by 欅の森書道会 at 21:30Comments(0)言葉の解説

2024年02月27日

「走跳而投」とユメックスアリーナ。






こんにちは、あるいはこんばんは。
信州塩尻市・欅の森書道会、Web担当の宗風です。
今年2回目の多めの雪、
皆さまご無事で過ごしていらっしゃいますでしょうか。
1回目の雪よりは少しだけサラッとしていたでしょうか。
でもカミユキはカミユキ、重い雪でした。
翌日にはすっかり溶けてしまいました。
今年はそんな雪模様で春を待ち遠しく過ごしている…
…なんて所でございますね。

さて、本日はその雪とも少し関係のある内容でして。
その当時、欅の森書道会の黒板に新聞記事も掲載されておりましたが、
我らが関澤劔山さんの書を塩尻の町の中で見掛けた話であります。

この雪模様において、
日頃、信州スカイパークを歩いたり走ったりしている私としては、
「あ、外に出れないぞ」となる訳ですが、
それならそれで、健康のための運動にやりようはあるってところでして。

塩尻市内の屋内運動が出来る場所と言えば、
ヘルスパ塩尻、SAM、最近できたエニタイムフィットネスなど。
それともうひとつ、これも新設のユメックスアリーナ。
塩尻市の新体育館として新興住宅地近くに建てられました。
2021年、この施設開館に際しまして、
上條信山先生の「鳳飛」、関澤劔山さんの「走跳而投」が贈られ、
2024年の今も利用者の目に入る所に飾られております。

今回、ジム利用を目的として、
初めて立ち寄ったユメックスアリーナ、
スタジオやトレーニングルームに向かう時には必ずや「走跳而投」の前を通ります。
見る度に何度でも思います。とても素敵な作品です。

「走れ、跳べ、しこうして、投げ」は、
陸上競技の基本原理を示したもので、
おそらく原文は「Run Jump and Throw」と言う事なのだと思います。

英語の文法上では、「〇と〇と〇」を「〇, 〇 and 〇」とします。
「〇 and 〇 and 〇」とはしない。
数が増えれば、「〇, 〇, 〇, 〇 and 〇」となります。
「and」は「と」と訳すよりも正に「しこうして」、
「そして、それに加えて」などのニュアンスが入ります。

検索してみると、学術書の表紙になっていたり、Tシャツになっていたり。
全ての競技は、この中のどれかに入っているのではないでしょうか。
逆に、この中に入らない「ブレイキン」、ブレイクダンスも跳んではいますけれど、
跳ぶが目的ではない競技なので、それこそ新しい文化なのだと感じられますね。

こうしたスポーツに関わる場所、
どうでしょうか、イメージとして「頑張れ!負けるな!」的な、
そうした書があるんじゃなかろうか、と思ってしまいます。
直接訴えかけるような、
そう、まるでポスターの標語にあったりしそうな、そんな感じの。

私はそれよりも「走跳而投」の方が良いと感じました。
自分の今日の頑張りを、その理想をよりイメージできる、と言いますか…
スポーツジムでは「走れ」はあれど、
「跳べ」と「投げ」はなかなかできません。
そう言うことではなく、
揮毫された書の躍動感にも力を貰って、
自分の今日の目標、頑張りたい部分が浮かんで来ます。
リズム感と言いますか…
「走れ、跳べ、しこうして、投げ」
それぞれの競技で励む選手を思い浮かべながら、
トレーニングマシンで自分の活動を重ねて思い浮かべて、
心にやる気を満たして行く感じ。

ユメックスアリーナ、ジムの1時間利用が250円と格安で、
まだまだピカピカの新品に近い状態で、
使っていてもかなり良い印象です。
初回講習を予約して受ける制度があるので、
そこだけちょっと注意点が必要ですけれども。

本日は、そんな書とスポーツ、
塩尻市の一席にてお付き合いを頂きました。

次回、欅の森書道会は3月11日となっております。
競書の提出日であり、書象展への作品において、
次の3月25日が締め切りですから、
最後の添削となる訳でして、
重要な回になるのではないでしょうか。

皆様、是非お互いに励みまして、お集まり下さいませ。

以上、宗風でした。

ありがとうございました。

ありがとうございました。
  

Posted by 欅の森書道会 at 19:30Comments(0)教室の風景
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