3月1回目の書道教室がありました…と、「春雲長似帯」について。

欅の森書道会

2023年03月09日 12:00






こんにちは。信州塩尻市・欅の森書道会です。
(冒頭の写真は先日の欅の森書道展、朝の挨拶時より)
3月6日、月曜日に3月1回目の書道教室がありました。
競書誌「書象」2023年2月号の課題提出日であり、
次回、3月20日の3月2回目の書道教室日が、
「書象展」の作品提出日ですから、
その添削用に玄山先生が作品をお持ち帰りになった回でしたね。

そうそう。
私、Web担当宗風、欅の森書道展の当日に、
皆さんの作品をデジタルカメラで撮影させて頂きまして、
それを会のパソコンの中に格納してあります。
閲覧できると思いますので、ご連絡をば。

次回「書象」2023年3月号の漢字条幅の課題、
玄山先生がお手本を書いて下さっております。
お受け取りになりましたでしょうか。
黒板に「独」の字の解説が書かれておりましたので、
共有させて頂ければと存じます。



「雨」の仮名書きもそうですが、
この場合は「虫」が草書的な略し方をされる、と言うことですね。
古典研究が「書譜」なので、
その課題と符合する部分も多い様に感じます。

…と、次回のお話をしたいのですが、
「欅の森書道展」の頃合に、書いておいたのに更新できなかった、
前回、2023年2月号の隷書条幅の語句解説テキストがありますので、
これを記憶が新しいうちに、以下、貼り付けます。



「春雲長似帯」

春雲長くして帯に似たり。

風景を謳った漢詩です。

相変わらずのインターネット上の検索で情報を得ておりますが、
この詩を調べてみますと、1件見つかりました。

明治の初め頃の広瀬青邨、「春夜」と言う詩の一節の様です。

新月細如眉 新月細くして眉のごとく
春雲長似帯 春雲長くして 帯に似たり
幽禽堪夜寒 幽禽(きん)は夜の寒きに堪え
宿在梅花外 宿在りて梅花の外にあり

…とありました。ご参考になれば幸いです。

ところで、村は「邑」や「邨」とも書きますが、厳密には意味がそれぞれ異なるようで。
「村」の旧字として「邨」があり、見かけたものには、
「邨」の書き間違いから「村」になったとも。
「屯」が入りますが「たむろ」と読むものですよね。
人が集まる、たむろする場所と言う意味から。

「邑」は囲まれる意味もあるもので、もっと大きい村を指す様です。
ではそれは市とか街なのかー…と言うと、それともまた異なるのですが。
人名で「中邑」、日本酒だと「花邑」「惣邑」など、
現代ではそうした部分でしか使われていない様に感じます。

…と、以上になります。

課題提出後ですけれど、参考になれば幸いです。

お読み頂きまして、ありがとうございました。

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